市長あいさつ（令和3年7月臨時会）

　本日ここに、令和3年第3回蕨市議会臨時会を招集申し上げましたところ、議員各位には公私とも大変お忙しい中、ご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。

　今臨時会でご審議いただく案件は、条例案1件、契約案1件の計2件であります。いずれも重要な案件でありますので、慎重なるご審議をいただき、ご議決くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

　はじめに、この度の7月の大雨により、静岡県熱海市で発生した土石流で20名を超える尊い命が失われるなど、甚大な被害が発生いたしました。
　改めまして、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての皆様に心からお見舞いを申し上げます。蕨市では、7月6日より、市内公共施設に募金箱を設置し、義援金の募集を行いましたが、被災地の一日も早い復旧、復興を願うとともに、引き続き、災害に強い安全安心のまちづくりに全力で取り組んでまいります。

　また、去る6月21日、前蕨市長で蕨市名誉市民の田中啓一さんが享年96歳でご逝去されました。田中啓一さんは、昭和50年から平成19年まで8期32年間、市長の重責を担われ、本市の発展にために尽力されました。7月16日に、故人をお偲びし、蕨市市民葬を執り行いましたが、改めまして、故人の多大なご功績に深い敬意と感謝をもって、心からのご冥福をお祈り申し上げます。

　さて、現在、首都圏を中心に、新型コロナの急速な感染再拡大が進む中、7月12日から東京都に緊急事態宣言が再発出されるとともに、埼玉県においては、まん延防止等重点措置が延長され、20日からは、さいたま市、川口市に加えて、新たに蕨市を含む県内18市町も、措置区域に指定されました。
　これを受けて、蕨市では、新型コロナ対策本部を開催し、市民の皆さんには、不要不急の外出自粛、特に、緊急事態宣言が発出されている地域との往来を極力控えるようお願いするとともに、飲食店については、午後8時までの営業時間の短縮や酒類の提供は埼玉県の「安心宣言飲食店プラス」の認証を受けたお店で、午後7時まで、人数は1人又は同居家族のみに限ることを要請するなど、感染対策を講じているところです。
　こうした中、感染対策の決め手として期待されるワクチン接種については、地元医師会や市民の皆さんのご協力で着実に進んでおり、昨日時点で、65歳以上の高齢者の皆さんについては、1万4348人、79.1％の方が1回目の接種を終え、2回目についても、9520人、52.5％の方が接種を終えるとともに、対象者全体では、2万93人、28.9％の方が1回目の接種を終えています。
　現在、ワクチン接種を迅速に進めていく上で、最大の課題となっているのが、7月以降、国からのワクチン供給量が減少し、今後の見通しが不透明である点ですが、国は、9月末までに必要なワクチンを確保するとしており、国が目標に掲げる10月から11月までに、希望する全ての市民の皆さんが接種を受けられるよう、引き続き、全力で取り組んでまいります。
　また、全ての家計を応援し、地域経済の活性化を図る蕨市電子商品券「織りなすカード」が、7月1日より利用開始となり、すでに、事業所の皆さんからは、普段利用されていない新しいお客の来店につながっているなどの声も多く寄せられています。利用期間は9月末までとなっていますが、感染防止対策を徹底しつつ、コロナに負けない元気な蕨のまちづくりを進めていきたいと思います。

　最後になりますが、7月6日、東京2020オリンピック聖火リレーが、57年ぶりに中山道蕨宿から駆け抜けてゆきました。多くの関係者の皆さんのご協力により、安全安心のうちに聖火を無事引き継ぐことができましたこと、心より御礼を申し上げます。

　以上、簡単ではありますが、臨時会の開会に当たりましてのごあいさつといたします。ありがとうございました。