市長報告(令和2年9月定例会)

ページ番号1006639  更新日 令和2年9月1日

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はじめに

 本日、ここに令和2年第5回蕨市議会定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆様には、公私とも大変お忙しいなか、ご参集を賜り、厚く御礼を申し上げます。今定例会でご審議いただく案件は、補正予算案3件、人事案1件、その他2件、決算認定9件の計15件であります。いずれも重要な案件でありますので、慎重なるご審議をいただき、ご議決くださいますよう、お願い申し上げます。
 それでは、ここで、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、先の定例会から今日までの市政の取り組みや当面する課題など、5点につきまして、ご報告を申し上げ、議員各位をはじめ、市民の皆さんのご理解を賜りたいと思います。

新型コロナウイルス感染症にかかるこの間の市の取り組み

 1点目に、新型コロナウイルス感染症にかかる、この間の蕨市の取り組みについて、ご報告申し上げます。
 まず、1人10万円を支給する「特別定額給付金」については、早期支給に向けて、全庁的な体制で取り組んでまいりましたが、この間、市民の皆さんの申請漏れがないよう、未申請の世帯に対して、3回にわたり勧奨通知を発送するとともに、ポスターの掲示や回覧、電話によるご案内、更に、高齢者や障害者の方には、民生委員や介護サービス事業所などのご協力もいただきながら、勧奨を行ってきました。その結果、申請期限である8月末現在で、全世帯の99.2%となる3万9611件の申請を受け付け、支給については、3万9031件、総額74億8510万円で完了し、件数では全世帯の97.8%、金額ベースでは98.7%となりました。
 次に、蕨市新型コロナ緊急対策の主な実施状況についてです。新型コロナウイルスの影響が、市民生活や経済、医療、教育など多方面に広がるなかで、蕨市では、市民の皆さんの健康と暮らし、市内事業所の営業を守るとともに、感染防止と社会経済活動の両立を図る取り組みを支援するため、これまで3弾にわたって、市独自の緊急対策をとりまとめ、実施しています。
 第1に、経済対策では、緊急対策第1弾として実施いたしました「小規模企業者応援金」事業は、大変な苦境にある市内事業所の皆さんを支援するため、5月1日から申請受付、19日には支給を開始するなど、何よりもスピード感を大切に進めてまいりましたが、7月末で申請期限を迎え、8月末時点で、1467件総額約1億5986万円の支給を行ったところです。更に、その後も大変厳しい状況が続いていることから、「小規模企業者応援金第2弾」として、売上の減った市内小規模企業者に対し、追加で、10万円の応援金を支給することとし、本日9月1日より申請受付を開始いたしました。加えて、新型コロナ対策に取り組む事業所を支援する「小規模企業者新型コロナ対策支援事業」についても、今月中に受付を開始する予定であり、蕨商工会議所とも連携して、引き続き市内事業所の皆さんへの支援を進めてまいります。
 次に、「地域活性化・消費者応援事業」については、8月4日、蕨市とPayPay(ペイペイ)株式会社との間で、キャッシュレス推進に関する包括連携協定を締結し、「小さな蕨が大きく応援」をキャッチフレーズに連携して取り組んで行くことといたしました。具体的には、10月1日からの1か月間、市内の対象店舗での支払いで、PayPay(ペイペイ)による決済を利用された方に、県内最大級となる30%のポイント還元を行うものです。還元の上限は、1回の決済で2000円、期間中の合計で1万円となります。
 このサービスの利用にはスマホが必要となりますが、今月から来月にかけて、利用方法が分からない方など市民の皆さんを対象に、4回にわたり、公民館を会場に相談会を開催するとともに、より多くの店舗に参加していただくため、現在、店舗への導入支援も進めています。
 第2に、生活支援対策では、緊急対策第2弾で「水道基本料金の2か月無料化」を実施したところでありますが、緊急対策第3弾で、さらに2か月延長して計4か月分の基本料金を無料化といたしました。中央・南町地域は、6月検針分に加え、8月検針分を、錦町・北町・塚越地域は、7月検針分に加え、9月検針分を対象としており、この取り組みにより、合わせて、一世帯あたり3960円、一事業所あたり4400円の負担軽減となります。次に、緊急対策第1弾で妊娠中の方への支援として実施した「マタニティパス交付事業」については、7月末までの事業期間のなかで、対象の9割を超える484件の申請があり、その交付を完了したところであります。また、「ひとり親世帯臨時特別給付金」は、既に8月21日に児童扶養手当を受給している343世帯に対して、基本給付の振り込みを完了いたしましたが、今後は、児童扶養手当受給者以外の方の基本給付や追加給付の事務を進めてまいります。
 第3に、教育文化支援対策では、「児童生徒1人1台のパソコン整備」について、第2弾及び第3弾の緊急対策で前倒しを進めており、今年度中に1人1台の整備を完了するべく、今議会にも財産の取得に関する議案を提出したところであります。また、学習指導員及びスクール・サポート・スタッフの10月からの配置に向けて、現在、募集を行うとともに、再開した学校における感染防止と学習保障のための消耗品や備品の購入費、修学旅行のキャンセル料を市が負担するための経費を今議会提出の補正予算に計上しました。更に、文化芸術を担うアーティストの皆さんの動画配信を支援し、活動の場を広げていただく「アーティスト動画配信プロジェクト‼ in Warabi」は、8月1日から募集を開始し、8月末現在で、プロの方が21組、52名、アマチュアの方が33組、417名に上る申し込みをいただきました。作成された動画は、市民の皆さんに楽しんでいただけるよう、今後、10月頃から、市のホームページをはじめ、いろいろな形で発信してまいります。
 第4に、感染予防対策については、緊急対策第2弾で整備を行うこととした「公共施設における感染予防対策の強化」について、7月に非接触型の体温計50個を避難所を含めた各公共施設に配備するとともに、8月には、イベントなどを開催する際に、参加者の発熱状況を測定できるサーモカメラ2台を導入いたしました。明日、9月2日に開催する戦没者追悼式をはじめ、今後の行事やイベントなどでの活用を進め、感染予防対策を強化してまいります。また、「市立病院の医療体制の強化」については、新型コロナウイルス感染症の疑いなどがある入院患者に対応した簡易陰圧ブースを整備したほか、外来では、最初に発熱などの有無を確認し、症状があった場合は専用の部屋で診察する発熱者等トリアージを実施していますが、この間、受診者が増えていることから、緊急対応として、正面入口横の駐車場スペースに、コンテナタイプの待合室を整備しました。更に、介護施設への入所や転院などで検査を必要とされる方などを対象に、自費によるPCR検査や抗原検査を始めたところです。
 依然として、東京都をはじめ、全国で多くの新たな感染者が確認される状況が続いておりますが、私は、これからも、市長として、市民の皆さんの健康と暮らし、事業所の皆さんの営業を守るとともに、感染防止と社会経済活動の両立に向けて、全力を尽くしていく決意です。市議会並びに市民の皆さんには、引き続きのご理解とご協力をお願い申し上げます。

蕨駅西口再開発事業の取り組み

 次に、2点目として、蕨駅西口再開発事業の取り組みについて、ご報告申し上げます。
 蕨駅西口再開発は、蕨の顔、玄関口にふさわしい駅前の基盤整備を進めるため、魅力的な商業施設や都市型高層住宅、市民に愛される公共公益施設、蕨らしい駅前広場の整備など、まちのにぎわい創出や市民の利便性向上、人口減少社会における選ばれる都市づくりの核となる事業であります。
 蕨市では、これまで、再開発準備組合と連携しながら、事業計画や公共公益施設の検討など、事業化に向けた取り組みを進めてまいりましたが、この度、8月28日に埼玉県から本組合設立の認可を受けることができました。
 再開発事業の推進母体となる本組合の設立認可は、再開発を前進させるうえで大きな節目となるものであり、今後は、権利変換計画の認可などの手続きを経て、いよいよ、工事に着手するという運びとなります。蕨の活性化と未来への発展に向けて、引き続き、組合の活動に対して支援を行い、着実に事業を推進してまいります。

消防署塚越分署の竣工

 次に、3点目として、消防署塚越分署の竣工について、ご報告申し上げます。
 塚越分署の建て替えについては、平成29年度に建替基本計画の策定、30年度に基本設計・実施設計を行い、昨年5月からは、分署機能を一時的に市民公園管理棟へ移転し、工事を進めてまいりましたが、この度、7月末に工事を完了し、8月23日に開署式を執り行いました。
 新塚越分署は、非常用自家発電設備や感染症対策となる除染室、電動シャッター、女性職員用仮眠室、スタンドパイプでの訓練にも使用できる放水壁、救命講習会などに活用できる多目的室など、市民を守る消防救急・防災の拠点として、新たな時代に対応し、必要な機能を備えた施設となっています。
 既に8月25日から供用を開始しておりますが、今後とも、「防災都市・蕨」の実現に向け、消防救急・防災対策をさらに充実させ、安心して暮らせる災害に強いまちづくりを進めてまいります。

民間留守家庭児童指導室の開設に向けた取り組み

 次に、4点目として、民間留守家庭児童指導室の開設に向けた取り組みについて、ご報告申し上げます。
 留守家庭児童指導室については、平成20年度には市内に7室でありましたが、年々増加する利用ニーズに対応するため、28年度から2か年で7室開設するなど増設を進め、現在は18室が整備されています。そのなかで、30年度からは、民間留守家庭児童指導室を公募し、2か年で2室を開設したところであります。
 その後も、定員を上回る利用希望が続いていることから、私の「あったか市政」第2ステージのマニフェストにおいて、「子ども達の笑顔と未来輝くまち蕨」に向けて、「学童保育室の更なる増室」を掲げたところであり、今年度も、定員を大きく超えている地域を中心に、8月に民間留守家庭児童指導室の公募を行いました。その結果、2つの事業者からの応募をいただきましたので、今後、審査・選考を行い、来年4月の開設に向けて整備に対する必要な支援を行ってまいります。

市役所庁舎の移転(新庁舎建設事業)

 次に、5点目として、市役所庁舎の移転について、ご報告申し上げます。
 現在使用している市庁舎は、昭和39年に供用を開始して以来、56年余にわたり、蕨の市政運営や市民サービスの拠点として、市民の暮らしに関する各種手続きや相談業務はもちろん、近年では、ドラマや映画のロケ地として使用されるなど、市民の皆さんに愛されてきましたが、新庁舎建設に向け、いよいよその使命を終え、今月から来月にかけて、仮庁舎等への移転を行うこととなりました。
 移転スケジュールについては、市民課や税務課、福祉部門など、市民の皆さんがよく手続きで利用される部署は、9月23日から市民会館の一部に開設する仮庁舎へ、町会活動や防災、商工振興、都市整備、教育、議会関係等は10月中に、中山道沿いの庁舎第2駐車場跡地に建設した仮設庁舎へ移転し、新たに業務を開始します。詳しくは、市ホームページのほか、今月号の広報紙の折り込みチラシでもご案内しております。
 現在の庁舎は、すべての移転を終えた後、12月中に解体工事に着手し、来年度は、新庁舎の建設工事に入ります。市民の皆さんには、新庁舎の供用開始までの間、市役所機能を分散することとなりご不便をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

 以上、簡単ですが、令和2年第5回蕨市議会定例会における市長報告といたします。ありがとうございました。

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