市長の施政方針表明(令和4年3月定例会)

ページ番号1008511  更新日 令和4年2月21日

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はじめに

 本日、ここに、令和4年第1回蕨市議会定例会を招集申し上げましたところ、議員各位には、公私とも大変お忙しい中、ご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。今定例会は、令和4年度の当初予算をはじめとする重要な案件をご審議いただくことになりますが、この際、私がこれからの市政運営に臨む基本的な考え方や新年度予算の編成方針、更には予算の概要と主な事業について申し上げ、議員各位並びに市民の皆さんのご理解とご協力をお願いする次第であります。

2年以上に及ぶコロナ禍~最も身近な自治体として市民の健康と暮らしを守り続ける

 さて、2年以上に及ぶコロナ禍は、市民生活や地域経済に大変厳しい影響を及ぼしてきましたが、蕨市では、この間、市民に最も身近な自治体として、6回にわたり市独自の新型コロナ緊急対策を実施し、水道基本料金4か月分の無料化や厳しい状況にある市内小規模企業者に対する2回にわたる応援金、市立病院を中心とする検査・診療体制の強化、電子商品券「織りなすカード」など、新型コロナから、市民の皆さんの健康と暮らし、地域経済と市内事業所の営業を守るため全力を挙げてきました。
 国の経済対策についても、昨年末の子育て世帯臨時特別給付金では、少しでも早く給付金をお届けするため、年内の現金支給に対応するとともに、市独自にひとり親世帯に対し上乗せ支給を行いました。更には、現在、進めている住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金でも、すぐに必要とする方々を対象に早期申請の受け付けを行い、1月26日には、県内でいち早く支給を開始するなど、迅速な対応に努めています。
 感染対策の決め手とされるワクチン接種についても、全庁的な体制で推進し、地元医師会や市民の皆さんのご協力により、高齢者の93%、対象者全体でも86%の方が2回の接種を行い、現在、3回目の接種も加速化させています。
 年明けから、オミクロン株による感染の急拡大により、1月21日から再び、埼玉県にも「まん延防止等重点措置」が適用されていますが、県の確保病床使用率が61%に達するなど医療提供体制がひっ迫するとともに、各地で保育施設の休園が相次ぐなど、社会機能の維持への影響も懸念される事態となっています。こうした中、蕨市では、地域医療の拠点である市立病院において、多い日には1日100名を超える発熱外来での検査・診療や患者の受け入れ体制の拡充など、コロナ対応に全力を尽くすとともに、保健所業務がひっ迫する中、市として、自宅療養者に対し、県との覚書に基づく情報が提供され次第、パルスオキシメーターや食料品、日用品を迅速に届けるなどの支援を行っており、その数は1月以降で1,278件にのぼっています。更には、今回の第6波では、子どもたちへの感染が広がっていることから、抗原検査キットを全ての児童生徒・園児に配布するとともに、保育士や教員などエッセンシャルワーカーの方が活用できるよう、市内の小中学校や保育園、障害者福祉施設にも配布し、大切な社会機能の維持にも取り組んでいるところです。
 私は、このように刻々と状況が変化するコロナへの対応にあたり、市長として重視してきたことは、市民の命と健康、暮らしを守るために必要な事には、「前例にとらわれず、即座に決断し実行する」ことです。市職員は、業務多忙な中、その対応に総力を上げて奮闘していますが、いま、市民の暮らしを支える自治体の真価を発揮することが求められており、それは、私が市長就任以来進めてきた「あったか市政」の原点を貫くことでもあります。

「未来は、行動の先にある」

 これは、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏の言葉ですが、私は、直面するコロナ対応に迅速かつ全力で「行動」するとともに、蕨の未来を見据えた取り組みにおいても、弛まず着実に「行動」していくことが、市民の健康と暮らしを守るとともに、蕨の豊かな未来を創り上げていく道であると確信しています。
 蕨市では、この間、コロナ対応に全力を挙げつつ、蕨の玄関口にふさわしい駅前再開発や市民サービスと災害対応の拠点としての市役所庁舎の整備、そして、県内でも大変早い段階での学校体育館へのエアコン設置、学校ICT教育の本格的な推進など、将来ビジョンと「あったか市政」第2ステージのマニフェストに基づき、未来への飛躍に向けた取り組みも着実に進めてきました。
 こうした取り組みの成果の上に立って、令和4年度は、「コロナ禍を乗り越え、蕨の未来と活力をつくる」をテーマとして、第1に、「市民を守る新型コロナ対策」に引き続き、全力を尽くすこと、第2に、将来ビジョンや「あったか市政」第2ステージのマニフェストの推進・加速化をはかること、この2つを重点課題に位置付け、蕨の市政運営を進めてまいります。

コロナ禍を乗り越え、蕨の未来と活力をつくる令和4年度の重点課題

 市民を守る新型コロナ対策

 それでは、初めに、1つ目の重点課題である「市民を守る新型コロナ対策」について申し上げます。依然として、高い水準での感染拡大が続く中、市民の健康を守り、感染拡大を食い止める上で、3回目のワクチン接種の加速化が最重要課題となっています。国の方針では、当初、追加接種の対象について、2回目の接種から「8か月経過」とされていましたが、蕨市では、その後の前倒し方針を受けて、65歳以上の高齢者の皆さんについては1月31日から、64歳以下の市民の皆さんについても2月14日から、「6か月」への前倒しを行いました。その結果、3回目の接種状況は、現在、高齢者については53.4%、対象者全体でも19.0%となっており、国や県の平均を上回るスピードで接種が進んでいます。今後も、新たに市民体育館での集団接種を行うなど、接種体制を拡充し、更なる加速化を図るとともに、5歳から11歳の子どもへの接種についても、基礎疾患のある子どもを優先しながら、2月28日から開始する予定です。
 また、利用者の皆さんが安心して、市内公共施設をご利用いただけるよう、公民館や児童館などの公共施設において、トイレの手洗い蛇口の自動水栓化や施設入口への非接触検温器の設置など、感染対策を更に充実させるとともに、消防本部において、酸素ステーションの設置にも対応できるエアーテント資機材などを整備してまいります。
 生活支援、経済対策では、この間、ひとり親世帯への市独自の給付金や市内事業所の感染対策経費への補助、PayPayキャンペーン第2弾などに取り組んできましたが、今後の感染状況を踏まえて、新年度においても、機動的に対応していきたいと考えています。
 新型コロナによる影響は、引き続き、厳しいものがありますが、新年度も、市民を守る新型コロナ対策に全力を挙げてまいります。

 将来ビジョン、マニフェストの推進・加速化

 続いて、2つ目の重点課題である、「将来ビジョンとマニフェストの推進・加速化」についてです。ここでは、子育て支援やにぎわい、自治体DXなど、これからの「まちの未来と活力をつくる3つの重点事業」と「未来への3大プロジェクト」を力強く進めてまいります。

 1 まちの未来と活力をつくる3つの重点事業

 (1) 子育てしたいと思えるまちづくり

 まず、「まちの未来と活力をつくる3つの重点事業」の1つ目は、「子育てしたいと思えるまちづくり」です。
 ある不動産会社の調査で、昨年、「埼玉でカップルに人気の駅」ランキングで蕨駅が大宮駅に次いで2位、「ファミリーに人気の駅」で4位に入りました。このような若い世代にとって、最も重要なテーマの一つが「子育て」でありますが、少子高齢社会のなかで、まちの未来、活力に直結する「子ども・子育て支援」の更なる拡充を図ってまいります。
 まず第1は、こども医療費無料化の拡大です。蕨市では、県南地域でいち早く中学卒業までの医療費無料化を実施してきましたが、更に今年10月から、入院についてのこども医療費無料化の対象を18歳までに拡大し、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ってまいります。
 第2は、保育園及び学童保育室の更なる増設です。蕨市では、私が市長就任以来、大幅な保育施設の増設を進め、昨年4月には保育園の待機児童がゼロとなりましたが、今後も、保育ニーズの増大に対応するため、令和4年度は、4月に新たな認可保育園1園を増設します。また、学童保育室についても、新たに1室増設するほか、夏休みなどの学校休業日の開始時間を30分繰り上げ、更に利便性の向上を図ってまいります。
 第3は、小学校体育館へのエアコン設置です。子ども達を猛暑から守り、教育環境の更なる向上をはかるとともに、避難所としての機能を高めるため、今年度の中学校3校に引き続き、新年度は、北小学校及び中央小学校の体育館エアコン設置工事を実施します。併せて、次年度の整備に向けて、小学校2校の設計を行います。

 (2) にぎわいあふれる元気なまちづくり

 重点事業の2つ目は、「にぎわいあふれる元気なまちづくり」です。
 蕨市は、中山道蕨宿など歴史と文化の豊かなまちであるとともに、これから再開発が本格化する蕨駅周辺を中心とした利便性の高い都市機能を併せ持つまちでありますが、こうした強みを生かし、まちの更なる活力向上を図ってまいります。
 第1は、蕨駅西口市街地再開発事業の着工に向けた取り組みです。この事業は、「蕨の玄関口の再生と魅力づくり」を目的に、蕨の顔となる駅前広場の再整備や「わらび食とふれあいのストリート」をコンセプトとする商業業務施設、行政センターと図書館を中心とする公共公益施設、都市型住宅、プロムナードの整備など、蕨のにぎわい創出と魅力の向上、選ばれる都市づくりを進めていくものです。新年度は、再開発組合を中心に、いよいよ、着工に向けて大きく動き出す年となりますが、具体的な取り組み内容については、未来に向けた3大プロジェクトの中で申し上げます。
 第2は、「中心市街地活性化プラン」による、にぎわいづくりの推進です。新年度は、今年3月に新たに策定予定の中心市街地活性化プランに基づき、蕨ブランド協会と連携し、サブリース事業などの積極的な空き店舗対策事業をはじめ、回遊性を生み出す交流拠点の整備を行うエリアリノベーション事業を進めていくとともに、にぎわい創出事業として、「さよなら私のクラマー」と連携した取り組みや「蕨ブランド」の第3期の認定を行うなど、蕨の新たな魅力を創出してまいります。
 第3は、「わらびりんご」によるまちづくりの更なる推進です。蕨で生まれ、日本一早く実る「わらびりんご」は、広く市民に親しまれるとともに、メディアにも度々注目され、サイダーに続く商品化第2弾である「わらびりんごシャーベット」が「埼玉県新商品アワード2020」に入賞するなど、蕨の地域資源として大きく成長してきました。新年度は、ふれあい交流協定を結ぶ片品村の農家との連携による生産体制の強化や新たな商品開発など、わらびりんごによるシティプロモーションを推進してまいります。

 (3) 自治体DXの推進

 重点事業の3つ目は、「自治体DXの推進」です。蕨市では、昨年4月よりデジタル化推進担当を設置し、市役所業務や行政サービスのデジタル化に向けて取り組んできましたが、新年度は、自治体DX、デジタル・トランスフォーメーションを推進し、市民サービスの向上と市役所事務の効率化を進めてまいります。
 第1は、市役所窓口でのキャッシュレス決済の導入です。今年度は、税金や水道料金へのスマホ決済を導入しましたが、新年度は、住民票の写しや戸籍証明書など、市民課発行の証明書などの手数料について、クレジットカードや電子マネー、QRコードに対応した電子決済を導入してまいります。
 第2は、「スマート窓口」設置に向けた異動受付支援システムの導入です。「スマート窓口」は、転入などの住民異動や住民票の写しなどの交付申請で来庁した市民の皆さんが、異動届や各種申請書類を書かずに受付ができるもので、来年秋の新庁舎開庁に合わせて導入してまいります。
 第3は、市役所業務へのAI・RPAの導入です。AI・RPAの活用は、自治体DXの中心的な課題の一つでありますが、新年度は、税務システムなどにAIやRPAを活用した取り組みを導入し、データの自動入力などにより職員の業務負担を軽減し、効率化を進めてまいります。
 その他、デジタルデバイド対策として、高齢者などデジタル技術に不慣れな方でも活用ができるよう、市内7つの公民館でのスマホ教室などを開催いたします。

 2 蕨の未来に向けた3大プロジェクトの推進

 続いて、蕨の未来に向けた3大プロジェクトについて、申し上げます。

 (1) 超高齢社会に対応したまちづくり

 1つ目の「超高齢社会に対応したまちづくり」では、第1に、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みの推進です。新年度は、高齢者の保健事業と介護予防の一体的実施を進め、地域包括支援センターと連携したフレイル予防の啓発を行うとともに、閉じこもり防止や認知症施策など、地域包括ケア実現に向けた各種事業を推進してまいります。
 第2に、将来構想に基づく市立病院の充実に向けた取り組みです。市立病院では、この間、救急医療をはじめ、地域医療を支える中核病院としての役割を果たすとともに、新型コロナの対応においても、公的医療機関として重要な役割を担ってきました。新年度においても、引き続き、ワクチン接種や発熱外来などの新型コロナ対応をはじめ、市民の健康を守るために全力を挙げるとともに、現行の経営改革プランにかわる「蕨市立病院経営強化プラン」を策定し、安定経営を目指してまいります。加えて、地域医療構想の動向にも注視しつつ、建替えを含む市立病院の耐震化と老朽化対策について、更なる検討を進め、その方向性を取りまとめてまいります。

 (2) 蕨の玄関口にふさわしい駅前再開発の推進

 2つ目の「蕨の玄関口にふさわしい駅前再開発の推進」では、事業推進の母体となる再開発組合において、新型コロナの感染拡大に配慮しつつ、権利者の意向を確認し、調整を図りながら権利変換計画の取りまとめが行われましたが、現在、認可の取得に向けた手続きが行われています。また、地区内では、建築物等の除却解体工事に向けて、テナントの転出や居住者の転居等が行われており、新年度の本格的な工事着手に向けて準備が進められています。
 本事業は権利者の皆さんはもとより、蕨市にとっても未来への発展に向けた一大事業でありますので、再開発組合の活動に対し、引き続き支援を行い、令和7年度の竣工を目指して、着実に事業を推進してまいります。

 (3) 市民サービスと災害対応の拠点となる市役所の建替え

 3つ目の「市民サービスと災害対応の拠点となる市役所の建替え」では、昨年7月に着工した新庁舎建設工事は、地下の解体や杭工事を経て、これから基礎躯体工事に着手し、新年度は、いよいよ建物本体の工事に入ります。秋には、鉄骨の骨組みができ上がり、下半期から、内外装工事や設備工事を進め、令和5年6月の完成を予定しています。
 新庁舎は、令和5年秋の開庁を見込んでおりますが、基本理念である「~歴史・文化を活かし『未来の蕨』を創造~人と環境にやさしく、市民に親しまれ、安全でコンパクトな庁舎」の実現に向け、引き続き、周辺の安全対策や近隣住民への配慮などを十分行いながら、着実に事業を進めてまいります。

令和4年度蕨市予算概要

 それでは、令和4年度蕨市一般会計予算の概要について申し上げます。
 歳入においては、歳入の根幹をなす市税収入を前年度比5億2,000万円増の114億5,000万円、地方交付税は2億2,000万円増の16億円、国庫支出金は約3億2,100万円増の約56億5,100万円と見込んだほか、繰入金は約3億2,000万円増の約14億2,700万円、市債は約14億3,500万円減の約26億5,900万円と見込みました。
 一方、歳出においては、新庁舎建設費用や跨線橋の修繕工事委託、駅西口地区市街地再開発事業補助金などの建設関連予算、民間認可保育園や民間学童保育室の増設、入院に係るこども医療費無料化の拡充などによる子育て関連予算の増額のほか、新型コロナウイルスワクチン接種事業の費用や自治体デジタル・トランスフォーメーションの推進費用などを計上し、予算総額は前年度比0.5%増で、過去最大となる278億8,000万円となりました。
 特別会計は、国民健康保険や錦町土地区画整理事業など5つの会計からなり、その総額は153億100万円、病院、水道、下水道の企業会計合計額は、61億7,760万2,000円で、以上の全会計を合わせた蕨市全体の予算規模は、493億5,860万2,000円となりました。

将来ビジョン6つの柱と推進プランⅡに沿った主な施策

 次に、将来ビジョンに掲げるまちづくりの6つの基本目標及び将来ビジョン推進プランⅡに沿った行財政運営の主な施策について申し上げます。

(1)安全で安心して暮らせるまち

 1点目の「安全で安心して暮らせるまち」では、災害に強い都市基盤づくりに向けて、橋りょう改修を計画的に推進し、新年度は、今年度に引き続き塚越陸橋跨線部の修繕及び耐震化を進めるとともに、蕨跨線人道橋の修繕工事を実施してまいります。
 また、防災対策として、指定避難所となる小・中学校の敷地内への非常用応急給水栓の整備について、これまで整備した6校に加え、新年度は、塚越地区の3校を整備するとともに、消防本部の指令台設備の部分更新に併せて、指令台を3階へ移設し、水害への備えを強化してまいります。

(2)豊かな個性を育み子どもたちの未来輝くまち

 2点目の「豊かな個性を育み子どもたちの未来輝くまち」では、保育環境の充実に向け、保育園の増設に加え、4月から、わらび幼稚園において、保育を必要とする0~2歳児を対象とした預かり事業を実施します。
 また、こども医療費については、これまでは蕨市・戸田市の医療機関において、窓口での支払いを必要としない現物給付が可能でしたが、10月から県内全域の医療機関での現物給付化に対応できるようシステムを改修し、子育て世帯の利便性向上を図ってまいります。
 教育では、学校トイレ環境の改善のため、南小学校、中央東小学校、第一中学校のトイレを改修するとともに、学校給食センターの長寿命化に向けて、洗浄室・調理室の換気設備更新工事を行います。

(3)みんなにあたたかく健康に生活できるまち

 3点目の「みんなにあたたかく健康に生活できるまち」では、産後間もない時期のお母さんの心身の健康状態を把握し、産後うつなどの予防を図るため、産婦健康診査の助成金を新たに設けるとともに、産後に心身の不調や育児不安が認められる場合に助産師が訪問保健指導や育児相談などを行う産後ケア事業を行います。
 また、国民健康保険や後期高齢者医療において、糖尿病患者に対し、医療機関への受診勧奨や保健指導の実施により、症状の悪化による人工透析への移行を防ぎ、健康寿命の延伸と医療費の増加抑制を図る、糖尿病性腎症重症化予防対策を実施します。

(4)にぎわいと活力、市民文化と歴史がとけあう元気なまち

 4点目の「にぎわいと活力、市民文化と歴史がとけあう元気なまち」では、中心市街地活性化プランに基づき、各種事業を推進するとともに、2022年版「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に蕨市が選定されたことを受け、「さよなら私のクラマー」のオリジナルグッズの作成など、アニメツーリズムを推進してまいります。
 更に、図書館では、これまで来館することが難しかった方を含め、いつでもどこでも読書が楽しめ、コロナ禍のなかの「新しい生活様式」にも対応した読書環境の充実を図るため、電子図書館サービスを開始することとしました。初年度は、電子書籍2500冊程度を導入し、今後、充実を図っていく考えです。

(5)快適で過ごしやすく環境にやさしいまち

 5点目の「快適で過ごしやすく環境にやさしいまち」では、新年度に、令和5年度から14年度までの10年間を期間とする「第3次環境基本計画」の策定を行い、SDGsの進展や脱炭素社会の実現など、これからの時代に対応した、環境にやさしいまちづくりの更なる推進に向けて施策を取りまとめてまいります。
 また、市民の憩いの場である公園については、令和2年度に策定した「公園施設長寿命化計画」に基づき、新年度は、市内外で人気の高い大荒田交通公園の改修に向けた設計を行うとともに、錦町地区で、今後整備を予定している6つの公園について、基本構想を策定し、特色ある公園づくりを目指してまいります。
 錦町土地区画整理事業については、令和3年度の国の第1次補正予算も活用し、新年度には、繰越明許費分6棟と合わせて28棟の家屋移転を計画しており、着実な推進を図ってまいります。

(6)一人ひとりの心でつなぐ笑顔あふれるまち

 6点目の「一人ひとりの心でつなぐ笑顔あふれるまち」では、今年3月策定予定の蕨市多文化共生指針の概要版を5か国語で作成し、市民に広く周知していくとともに、多言語翻訳機を購入して、窓口業務等で活用していくなど、指針に基づく多文化共生のまちづくりを推進してまいります。
 市民との協働によるまちづくりでは、協働提案事業で、ウィズコロナ・アフターコロナ期における地域活性化などをテーマとして、多世代交流による母子ケア事業やひきこもり相談支援など、5つの事業を実施してまいります。

持続可能な都市・蕨に向けた行財政運営

 続いて、将来ビジョン推進プランⅡに沿った行財政運営の取り組みについて申し上げます。
 歳入確保並びに市税等の収納率の向上に向けて、更に収納対策を強化するため、滞納整理事務の経験を有する徴収専門員を1名配置するほか、滞納者の預貯金照会デジタル化サービスを利用して迅速な滞納整理を図るとともに、埼玉県との共同プロジェクトチームについて、新年度は、県税事務所職員2名の派遣を受け、蕨市における個人市県民税の滞納整理を推進します。
 国民健康保険税については、これまで、市民の暮らしと健康を守る立場から、一般会計からの繰り入れによる財政支援により、県内で最も低い水準に抑えてきましたが、法律改正により、国保の広域化が図られ、埼玉県の第2期国保運営方針において、「令和9年度から、県内の保険税水準を統一化する」との方針が決定されたことから、蕨市においても、更なる保険税の見直しが避けられない状況となりました。そこで、「保険税の見直し」について、国民健康保険運営協議会に諮問を行った結果、昨年12月、「被保険者の負担が急激に増加することがないよう、段階的な改定を基本とする」との答申をいただいたことから、本答申に基づき、税率改定のための条例改正案を今議会に提出させていただきました。なお、見直し後も、蕨市の保険税は、県内において低い水準となる見通しです。
 最後に、次期総合計画策定に向けた取り組みです。蕨の最上位計画である「コンパクトシティ蕨」将来ビジョンは、計画期間が令和5年度までであることから、これに続く次期総合計画について、次なる10年の蕨のまちづくりを見通しながら、令和4年度からの2か年で策定することとし、新年度は、現将来ビジョンのフォローアップや市民意識調査の実施、ワークショップの開催などを行ってまいります。

結びに

「明けない夜はない」

 これは、シェイクスピアの有名な戯曲「マクベス」における、父親の命を奪われた王子マルカムの言葉ですが、シェイクスピアが生きた時代は、ペストが世界的に流行した時代でもありました。それだけに、このセリフには、ペストをはじめ、当時の社会不安を乗り越えようとする人々の希望が込められているようにも感じられます。
 現在のコロナ禍も、幾度となく感染の波が繰り返され、イベントや飲食を通じたふれあい、団らんなどの制限が続き、ともすれば、希望を失いかねない状況にあります。しかし、コロナ禍にあっても、ワクチンや経口薬の開発が進み、医療体制が強化され、それを乗り越えるための条件も整いつつあります。そして、コロナ禍を通じて、改めて、人と人とのつながりや共に支え合う地域社会の大切さが再認識されていますが、それは、蕨のまちの強みでもあります。
 私は、必ずや、ポストコロナの時代において、蕨の良さである豊かなコミュニティを活かし、未来に向けて、住み心地ナンバーワンといえる蕨のまちづくりを進めていくことが出来るものと確信しており、「コロナ禍を乗り越え、蕨の未来と活力をつくる」ために、市長として、引き続き、全力を尽くす決意であります。市議会並びに市民の皆さんには、このような全国に誇れる蕨のまちづくりに、なおいっそうのお力添えをお寄せいただきますよう、心からお願いを申し上げ、令和4年度の施政方針表明といたします。ありがとうございました。

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