市長報告(令和4年12月定例会)

ページ番号1009311  更新日 令和4年11月28日

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はじめに

 本日、ここに令和4年第5回蕨市議会定例会を招集申し上げましたところ、議員の皆様には、公私とも大変お忙しいなか、ご参集を賜り、厚く御礼を申し上げます。今定例会でご審議いただく案件は、条例案5件、補正予算案1件、人事案2件、その他1件の計9件であります。いずれも重要な案件でありますので、慎重なるご審議をいただき、ご議決くださいますよう、お願い申し上げます。
 それでは、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめ、先の定例会から今日までの市政の取り組みや当面する課題など、6点について、ご報告を申し上げ、議員各位をはじめ、市民の皆さんのご理解を賜りたいと思います。

新型コロナウイルス感染症に対するこの間の蕨市の取り組み

(1)蕨市新型コロナ・物価高騰緊急対策(第7弾)の実施状況

 1点目に、新型コロナウイルス感染症に対する、蕨市のこの間の取り組みについて、ご報告申し上げます。
 第1に、蕨市新型コロナ・物価高騰緊急対策・第7弾の主な実施状況についてです。コロナ禍に加え、食料品をはじめとする物価高騰が市民生活を直撃するなか、蕨市では、緊急対策第7弾として、切れ目のない支援を進めており、学校給食費負担軽減事業では、2学期から、学校給食の食材購入費への補助を行うとともに、水道基本料金2か月分の無料化は、予定通り、市内全ての家庭と事業所を対象に、9月検針分、ないし10月検針分において実施いたしました。また、燃料費高騰対策支援金については、介護保険事業所33件、障害福祉サービス事業所8件、運送事業所34件に支給を終えたところです。
 次に、地域活性化・消費者応援事業では、PayPayポイント還元キャンペーン第3弾として、今月1日から30日まで、市内の対象店舗でPayPayによるスマホ決済を利用された方に、支払額の20%を還元する取り組みを実施しています。一昨年のキャンペーン第1弾の際には、対象店舗は387店舗でしたが、今回は約1.6倍の640店舗に増えており、この間、地域のキャッシュレス化も大きく進み、今回の事業を通じて、消費者の応援と市内事業所の売り上げ拡大など、大きな経済効果が期待できるものと考えています。
 更に、全ての市民の皆さんに1人5000円の暮らし応援券「織りなすクーポン」を支給する事業については、11月初旬から、各家庭に、民間の配送事業者である佐川急便を通じて、世帯単位で、クーポンをお届けしています。安全・確実にお届けするため、対面でのお届けを基本とし、ご不在の場合には、不在票により再配達を行っています。現在、各世帯への配達を概ね完了していますが、お届けできなかった世帯へは、お知らせを送り、ご連絡のついたところへ、順次再配達を行う予定となっています。いよいよ12月1日からスタートしますが、今回の織りなすクーポンは、現時点で、市内469の店舗で利用可能で、家計の支援に重点を置くため、5000円のうち3000円分の共通券は、スーパーなど市内12の大型店を含め、全ての取扱店で使用することができ、2000円分の専用券は、大型店を除く取扱店で使用することができます。なお、市内商店購入促進事業として、大型店以外の店舗で共通券をご利用いただいた方に抽選で賞品があたる「ダブルチャンス抽選会」も併せて実施していく予定です。ぜひ、多くの市民の皆さんにご利用いただき、物価高騰を乗り切る一助にしていただきたいと思います。
 最後に、「電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金」についてです。これは、国の対策として、令和4年度住民税非課税世帯や家計急変世帯に対し、1世帯あたり5万円を支給するもので、関連予算を10月に専決処分させていただきました。その後、10月26日に住民税非課税世帯への確認書を発送するとともに、令和4年1月以降の家計急変世帯についても、現在、申請を受け付けています。支給については、11月8日から順次行っており、今月中には4510件の支給を行う予定です。
 主な実施状況は以上となりますが、今後とも、コロナ禍と物価高騰から市民生活と市内事業所の営業を守るため、引き続き、全力をあげてまいります。

(2)新型コロナワクチン接種事業

 第2は、新型コロナワクチン接種事業について、です。蕨市では、オミクロン株対応ワクチンについて、接種体制の構築や接種券の作成など、早めの準備を進め、9月26日から接種を開始いたしました。当初は、60歳以上の方や18歳以上で基礎疾患のある方、医療機関や高齢者施設従事者などを対象としていましたが、10月からは、1・2回目の接種が終わっている12歳以上の全ての市民へ対象を拡大し、接種体制は、15の個別医療機関に加え、10月16日からは、保健センターと東公民館、市民体育館、日本アンテナ蕨工場の4か所で集団接種を開始し、最大限の体制で進めています。ワクチンの種類については、第7波の原因となったオミクロン株BA5に対応したワクチンに10月下旬から順次切り替えるとともに、接種間隔が、前回接種から「5カ月経過後」から「3カ月経過後」に短縮されたことを受け、速やかに対象者へ接種券を発送いたしました。また、生後6か月から4歳の乳幼児についても、新たにワクチンの接種対象となり、11月7日から接種を開始しています。
 現在の接種状況については、地元医師会をはじめ、市民の皆さんのご協力により、円滑に進んでおり、特に、高齢者の皆さんでは、接種率は、3回目が90%を、4回目も80%を超えており、冬を前にして、早めの接種が重要となっているオミクロン株対応ワクチンについても、蕨市の接種率は、総人口比で22%、高齢者は36%で、それぞれ、国の16%、21%よりも高い率となっています。
 第8波の感染拡大に備えるためにも、引き続き、ワクチン接種に全力を挙げてまいります。

(3)懸念される「第8波」の感染拡大への備え

 第3は、懸念される「第8波」の感染拡大への備えについて、です。この冬は、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行の可能性も指摘されており、その場合、発熱外来をはじめ医療体制がひっ迫する可能性が高まることから、国においては、発熱などの症状があった場合、高齢者や基礎疾患のある方など重症化リスクが高い人以外については、まずは、自宅での新型コロナ抗原検査キットでの検査を推奨しています。そこで、蕨市では、第8波への備えとして、抗原検査キットの無料配布事業を行っており、まずは、福祉施設での集団感染を防ぐため、11月10日から順次、市内の介護保険事業所や障害福祉サービス事業所、保育施設への配布を行うとともに、市内在住の全ての小中学生と幼稚園児の皆さんに配布を行いました。更に、11月25日からは、重症化リスクが低く、発熱などの症状がある方や濃厚接触者を対象に、希望者への配布も開始いたしました。
 再び全国的な感染拡大が進むなか、予断を許さない状況にありますが、引き続き、新型コロナから、市民の皆さんの健康と暮らしを守るため、全力で取り組んでまいります。

令和4年度市民意識調査

 次に、2点目として、令和4年度の市民意識調査速報版の結果がまとまりましたので、ご報告申し上げます。
 この調査は、市民の皆さんのまちづくりに対するご意見やご要望を把握し、市民と行政が一体となったまちづくりを進めるために毎年実施しているものですが、特に今回は、令和5年度に終了する「コンパクトシティ蕨」将来ビジョンに代わる新しい将来ビジョンを策定するにあたり、その基礎資料とするため、市内在住の18歳以上の方3000人を対象に調査票をお送りし、1374人、率にして45.8%の方から回答をいただきました。
 それでは、主な内容についてご説明いたします。まず、毎年お聞きしている項目のうち、「まちへの愛着」につきましては、「感じている」と答えた方の割合が昨年度より2.3ポイント増の71.8%と、7割を超える高い結果となりました。また、「永住意識」については、これからも「住みたいと思う」と答えた方の割合が昨年度より4.3ポイント増の62.4%と、6割を超える方が、今後も蕨に住みたいと回答しています。
 次に、「まちづくり」についての考え方のうち、18歳未満の子どもがいる方に「子育て」についてお聞きしたところ、「子育てしやすいまちだと思う」、または「どちらかといえばそう思う」と回答した方の割合が、昨年度より3.2ポイント増の78.7%となり、現役で子育てをしている方の実に8割近くの方が子育てしやすいまちだと感じているという結果になっております。
 続いて、今後の市政の重点施策に関する設問では、36項目について、「重要度」と「満足度」の両面からお聞きし、「重要度」では、1位が「防災対策」、2位が「消防・救急体制」、3位が「防犯対策」で、昨年と同様、安全安心に関わる分野が上位を占め、「満足度」では、1位が「消防・救急体制」、2位が「上・下水道の整備、雨水対策」、3位が「子育て支援」となりました。
 市では、これら調査結果を今後の市政運営の参考にして、引き続き、将来ビジョンに掲げるまちの将来像「安心とにぎわい みんなにあたたかい 日本一のコンパクトシティ蕨」の実現を目指すとともに、蕨の未来を見据えた新たなビジョンとなる計画の策定に生かしていきたいと考えております。

こども医療費無料化の拡大

 次に、3点目として、こども医療費無料化の拡大について、ご報告申し上げます。
 私は市長就任以来、子育て支援を市政の最重要課題に位置付け、その充実に向け、力を尽くしてきましたが、全国的には少子高齢化や人口減少が進む中、蕨市では、この10年以上にわたり、子どもたちの数は、概ね横ばいの状況を維持することが出来ています。
 そして、こども医療費無料化については、子育て世帯の更なる経済的負担の軽減に向けて、特に自己負担が大きい入院について、18歳、高校卒業までの拡大を「あったか市政」第2ステージのマニフェストに掲げて、取り組みを進めてきましたが、この10月から、実施することができました。同時に、これまで蕨市・戸田市以外の医療機関では、一旦、窓口での立て替え払いが必要となる償還払いとなっていましたが、10月からは、県内全域で窓口払いが不要となり、利便性も大きく向上いたしました。
 子ども達は、まちの未来そのものであり、「子育てしたい」と思える蕨のまちづくりに、引き続き、全力で取り組んでまいります。

さよなら私のクラマー・WEリーグとの連携

 4点目は、「さよなら私のクラマー」及びWEリーグと連携した取り組みについて、ご報告申し上げます。
 蕨が舞台となった人気の女子サッカー漫画「さよなら私のクラマー」のテレビアニメ化、映画化を契機として、昨年来、市内の事業所や市民の皆さんと一体となって、「さよなら私のクラマー」と連携したまちづくりを進め、蕨市が「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に選ばれるとともに、昨年発足した女子プロサッカーWEリーグと連携し、女子サッカーを応援する取り組みにもつなげてまいりました。
 今年度は、これをさらに発展させ、8月からは、蕨市にぎわいまちづくり連合会の皆さんと連携して、アニメキャラクター入りのはし袋の作成や市内各店舗で、キャラクターが店員に扮するショップカードを作成、配布しているほか、今後、12月4日には映画上映会を開催し、コラボグッズの更なる開発も進める予定です。また、WEリーグとの連携についても、蕨の皆さんがWEリーグを盛り上げるため、「軍手ダンス」という応援パフォーマンスを作り、中央小学校の子ども達による動画が作成されました。11月16日には、中央小学校で「ちふれASエルフェン埼玉」の皆さんとの交流が行われ、26日には、WEリーグ応援ツアーに106名の市民の皆さんが参加し、子ども達がビッグフラッグを持ってピッチに入場したほか、「軍手ダンス」も会場で披露されたところです。
 ぜひ、今後も、こうした取り組みを通じて、蕨の賑わいにつなげるとともに、子ども達の夢やチャレンジ精神を育んでいきたいと考えています。

蕨市PR大使に演歌歌手・美月優さんが就任

 5点目は、蕨市PR大使に、蕨市出身の演歌歌手・美月優さんが就任しましたので、ご報告申し上げます。
 美月優さんは、2008年に演歌歌手としてデビューされ、その力強い歌声と明るく、元気な人柄で、全国で活躍してきました。特に、今年5月にリリースした新曲「望郷列車~ふるさとを訪ねて」が週間オリコンランキング演歌・歌謡部門で2位に入り、ユーチューブの再生回数が23万回を超えるなど、大変注目されています。美月さんは、大使就任前からSNSなどで故郷・蕨のPRを行うとともに、この夏に3年ぶりに開催された「わらび機まつり」に出演して盛り上げていただくなど、「蕨愛」にあふれた方ですが、9月1日に、6人目の蕨市PR大使に就任いただきました。コロナ禍が続く中、美月さんのPR大使就任は、蕨市にとって、とても明るい話題で、市民の皆さんにたくさんの元気を届けてくれるのではないかと思います。
 美月さんは、大使就任後、さっそく自らPR大使ののぼりを作成して、各地のステージやSNSで蕨市のPRを精力的に行っていただいていますが、これからも、PR大使として、蕨の魅力を全国に発信していただくとともに、演歌歌手として、ますますご活躍されることを期待しています。

令和4年度個人住民税市町村表彰の受賞

 6点目は、令和4年度個人住民税市町村表彰の受賞について、ご報告申し上げます。
 去る11月9日に、埼玉県が主催する令和4年度個人住民税市町村表彰式が知事公館で行われ、蕨市は、納税率アップ部門で表彰されました。この個人住民税市町村表彰は、令和3年度の税収確保において、優秀な成績を挙げた市町村が表彰されるものですが、蕨市の令和3年度個人市民税の納税率は96.0%で、前年度からの伸び率が、県内トップの1.0ポイント増となったことから受賞したものです。これは、何よりも、市民の皆さんの納税に対するご理解とご協力のおかげであり、市長として、心から、感謝申し上げます。
 蕨市の個人住民税の納税率は、昨年度で、11年連続の上昇となりましたが、市では、丁寧な納税相談に取り組みつつ、近年では、納税コールセンターの設置やスマホ決済による納税など、自主納付しやすい環境の整備を図るとともに、令和3年度に「県との共同プロジェクトチーム」を設置して、集中的な滞納整理を進め、更に、官公庁での徴収事務経験者を会計年度任用職員として任用するなど、徴収体制の強化を図ってまいりました。
 今後も、自主財源の確保と税の公平性の確保のために、市民の皆さんのご理解をいただきながら、効率的かつ効果的な滞納整理に取り組み、更なる納税率の向上を目指してまいります。

 以上、簡単ですが、令和4年第5回蕨市議会定例会における市長報告といたします。

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