更年期障害について
更年期障害とは
男女ともに40歳を過ぎた頃から、ホルモンバランスの影響により、様々な体調不良や情緒不安定などの症状が現れやすい時期となります。更年期に起きるさまざまな症状を更年期症状といい、日常生活に支障がある場合を更年期障害といいます。
主な症状
女性:<身体的症状>のぼせ、ほてり、発汗、冷え、動悸、息切れ、頭痛、めまい、肩こり、頻尿、尿漏れなど
<精神的症状>不安、不眠、イライラ、うつ症状など
※症状の出方や程度は個人差があります。女性の更年期症状の把握に、次のリンク先のチェックリストを使ってみましょう。
男性:<身体的症状>ほてり、発汗、筋力低下、倦怠感、頭痛、めまい、耳鳴り、性欲の減退、性機能不全(ED)など
<精神的症状>不安、不眠、イライラ、うつ症状など
※症状の出方や程度は個人差があります。男性の更年期症状の把握に、次のチェックリストを使ってみましょう。
AMSスコア(Aging Male Symptoms rating scale、男性更年期障害質問票)
それぞれの答えに対して、症状の重さに合わせて1から5点の点数をつけます。17項目の合計点で症状の程度を把握します。
| 症状 | なし | 軽度 | 中等度 | 重度 |
極めて重度 |
|---|---|---|---|---|---|
| 肉体的にも精神的にも調子が悪い | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 関節や筋肉に痛みがある(腰痛・関節痛など) |
1 |
2 | 3 | 4 | 5 |
| 発汗・のぼせ | 1 | 2 | 3 | 4 |
5 |
| 眠れない、眠りが浅い | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| よく眠くなるし、しばしば疲れを感じる | 1 | 2 | 3 |
4 |
5 |
| いらいらする、不機嫌になる | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 神経質になった | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|
不安になりやすい |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
|
やる気がない、無気力、疲労感が取れない |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 筋力の低下 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 憂うつな気分、無力感 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 自分のピークは過ぎたと感じる |
1 |
2 | 3 | 4 | 5 |
| 燃え尽きたと感じる、どん底の状態だと感じる | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 髭の伸びが遅くなった | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 性的能力の衰え | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 朝立ちの回数が減少した | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
| 性欲の低下 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |
訴えの程度 17~26点:なし、27~36点:軽度、37~49点:中等度、50点以上:重度
出典:日本泌尿器科学会/日本Men’s Health医学会「LOH症候群診療ガイドライン」検討ワーキング委員会「加齢男性性腺機能低下症候群診療の手引き」
更年期症状が悪化する前に受診しましょう。
更年期と思われる症状が出たら我慢や無理をせず、婦人科・泌尿器科を含めた医療機関への受診をお勧めします。
更年期障害の主な治療法
男女ともに更年期障害の主な治療は、薬物療法によっておこなわれます。更年期障害は個人差が大きく、「持病や痛み・体力などの身体面」「性格や不安・うつ状態などの心理面」「仕事や経済・人間関係などの社会および環境面」が複雑に関与し、症状を引き起こします。医師はこれらを含め十分なカウンセリングの上、対症療法のための薬物療法をおこないます。
ホルモン補充療法(HRT)
漢方療法
向精神薬療法 など
更年期をうまく乗り切るために
日頃の生活習慣を見直す良い機会にもなるため、まずは自分の生活習慣を見つめ直してみませんか。
適度な運動
自分の体調に合わせて、無理のない範囲でからだを動かしましょう
十分な睡眠
睡眠の質を上げるため、規則正しい生活を心がけましょう
正しい食生活
栄養バランスのよい食事を規則正しくとりましょう
リラックス
趣味を充実させるなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてみましょう
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