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地下水の保護と有効活用

最終更新日:2019年8月1日

蕨市の水道水は、「県水」と「地下水」でできています

  蕨市では、昭和33年4月の給水開始以降、市内9本の深井戸から地下水を取水し、浄水処理をした後、水道水として供給をしていました。昭和40年代を迎え、水道水需要の飛躍的な増加と、地下水の取水が原因と考えられる地盤沈下に対応するため、埼玉県が河川の水を浄水処理した水道水を、各水道事業体に供給を行う用水供給事業を開始しました。蕨市においても、水需要の増加や地盤沈下は顕在化していたため、昭和43年7月からは「県水」の受水(購入)を開始し、従来の地下水に「県水」を混合して製造した水道水の供給を始めました。
  それ以降、徐々に県水の受水割合を高め(近年では減少傾向で推移)、平成30年度末時点の県水受水率は64.14%、地下水の受水率35.86%となっています。

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                            浄水場及び深井戸の位置

 

                   深井戸の概要

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蕨市の地下水は水質が良好

  蕨市では、国の基準に基づき、地下水に係る39項目の水質検査を年1回実施しています。地下水では、水道水のような水質基準値(基準値内であれば水道水として供給が可能。)が設定されていませんが、蕨市の地下水と水道水の水質基準値を比較した場合、39項目中38項目が水道水の水質基準値の50%未満と良好です。
  地下水の浄水処理には、通常、鉄やマンガンなどを取り除く処理が必要で、高額な設備投資が必要となりますが、蕨市の地下水は、次亜塩素酸ナトリウムを加え消毒するだけで浄水処理を行える良好な水質を有しています。県内の浄水施設198か所のうち、本市と同様に消毒のみで浄水処理が完了する施設は63か所(うち蕨市は中央・塚越浄水場の2か所)で、31.82%しか存在しないことも、蕨市の地下水の水質が良好であることを証明しています。
  39項目中で唯一、水道水の水質基準値の50%を超過する硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素濃度の項目では、水道水の水質基準値の約60%に達する深井戸が存在します。しかし、蕨市では、埼玉県が浄水処理を行い、そのままでも水道水として給水可能な県水に地下水を混合して水道水を製造し、各ご家庭に給水を行っているため、地下水は県水で希釈され、ご家庭に給水を行う時点での硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素濃度は、水道水の水質基準値の約30%程度となっておりますので、安全に水道水をご利用いただけます。
  なお、さらに安心して水道水をご利用いただくために、平成29年度からは、水道水の水質基準値の50%を超える検査項目については、検査回数を増やして地下水の水質を監視しています。


※地下水の水質検査結果(平成30年度)はこちらから


※地下水の水質検査結果(最新版)はこちらから


※水道水の水質検査結果(平成30年度)はこちらから

※水道水の水質検査結果(最新版)はこちらから

※地下水の水質監視の強化についてはこちらから

蕨市の地下水は、市内で唯一の自己水源で非常時に活用可能

  蕨市には、取水後浄水処理を行って水道水を製造できるような河川がないため、市内に存在する水源としては、9本の深井戸から汲み上げる地下水だけとなります。
  市内9本の深井戸は、電力が確保できているという条件は付くものの、19.5時間連続稼動させた場合には、平常時の1日平均配水量を賄える地下水を汲み上げる能力を有しています。地震などの災害時や、渇水などの非常時には、平成30年度末時点で、蕨市の水道水の水源のうち64.14%を占める県水の全部又は一部が受水できなくなる可能性があります。災害時や非常時には、水の確保が重要となりますが、蕨市では、県水の受水が不能となった場合でも、市内で唯一の自己水源である地下水を活用し、市民の皆さんに応急給水を行っていきます。
  平成30年度の配水量に占める地下水の割合は35.86%でしたが、この地下水を汲み上げるための、市内9本の深井戸の稼働時間は、1日当たりの平均で延べ58.9時間、1本当たりの平均では約6.5時間でした。
  蕨市では、地震などの災害時や、渇水などの非常時の応急給水に必要な水量を確保することに併せ、地下水の過剰な取水によって、昭和40年代のように地盤沈下に影響を及ぼさないために、余裕を持った深井戸の稼働時間を設定し地下水を汲み上げています。

蕨市の地下水は、コスト面で優れ水道料金の据え置きに寄与

  県水を製造するためには、河川から取水した水を飲用可能な水道水とするために、様々な浄水施設で処理を行う必要があります。これに対して、蕨市の地下水は水質が良好であり、次亜塩素酸ナトリウムを加えるだけで浄水処理を行うことができることから、浄水施設もコンパクトなものとなっています。
  この他の要因も含めて、深井戸の掘削費用や、電気機械関係を含めた維持管理経費を加えた蕨市の地下水を飲用可能な水道水とするためのコストは、県水を購入するコストよりも安価となっています。
  蕨市の水道料金は、平成26年度の消費税率改定相当分に係る改定を除けば、平成14年度に現在の料金として以来、今日まで改定は行っていません。料金改定を実施せずに済んだことには、近年、県水の受水量(購入量)を減らし、地下水の揚水量(汲み上げる量)を増加させることによって、経費を削減してきたことが大きく影響しています。
  このように、地下水の活用は、水道料金体系や水道事業経営に資する側面も有しています。

地下水の保護と有効活用

蕨市では、水質が良好で、市民にとって貴重な自己水源であり、非常時にも活用可能な地下水を、将来にわたって使用できるように保護していきます。
  現在、地下水脈保護の観点から、地下水を汲み上げていない際の水位(静水位)を日常的に監視し、9本の深井戸個々の状況を把握することによって、地下水脈量の減少や、それに伴う地盤沈下等に地下水の揚水が影響を与えていないか監視しています。深井戸の静水位は、井戸ごとに差があるものの、一時期の低下傾向から回復に転じ、ここ数年安定的に推移しています。このため、地下水の揚水の継続が、地下水脈の減少に関わるような影響は与えていないと考えています。静水位の推移については、「地下水脈」の項をご覧ください。
  地盤沈下につきましては、県水の受水を開始したことによって、地下水を汲み上げる量が減少したことにより、蕨市では昭和50年代以降沈静化しており、埼玉県内でも時の経過の違いはあるものの、ごく一部の地域を除き同様の状況となっています。このことは、埼玉県環境部が昭和36年以降、市内5か所で実施している地盤沈下の定点観測の結果から明らかとなっています。
 統計データは、地下水の揚水の継続が地下水脈量の減少や地盤沈下に影響を与えていないことを示していることから、蕨市では、地下水の保護を優先しながらもコスト面で優れている地下水の有効活用にも、引き続き努めていきます。
  地下水を有効に活用するためには、深井戸が健全な状態であることが前提となります。そのため、地下水を汲み上げている際の水位(動水位)と地下水を汲み上げていない際の(静水位)を比較し、水位の低下量を日常的に監視し、9本の深井戸個々の状況を把握することによって、深井戸の揚水能力が健全な状態に保たれているか確認しています。さらに、定期的に内部調査や揚水試験を実施して、必要な措置を講じることによって深井戸の長寿命化を図っています。

埼玉県の地盤沈下監視状況はこちらから

※埼玉県の地盤沈下地域の経年変化図はこちらから

地下水の保護に係る監視状況結果

地下水脈

  地下の水脈の状況を把握するために「静水位」を継続して監視しています。「静水位」とは地下水の取水を行っていない時の、地表面から水面までの距離を表わします。一般的には、「静水位」に大幅な低下が見られる場合は、取水を継続したことに伴う地下水脈への影響が懸念されます。

 

深井戸別静水位の推移(中央)

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数値は各年度の平均値

 

深井戸別静水位の推移(塚越)

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数値は各年度の平均値

 

 

  平成20年度から平成30年度までの11年間の「静水位」の推移を見ると、深井戸毎には若干の増減が見られるものの、全般的に静水位は上昇傾向で推移しています。地下水の継続的な揚水が、地下水脈量に影響を与えるような状況は見られないことから、令和元年度以降も年間270万㎥程度の地下水を取水していきます。

 

令和元年度深井戸別静水位(中央)

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数値は各月の平均値

令和元年度深井戸別静水位(塚越)

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数値は各月の平均値

  令和元年度の静水位の状況は「令和元年度深井戸別静水位」のとおりです。

深井戸の揚水能力  

  深井戸の揚水能力の低下や関連する電気機械設備の故障状況等を把握するために、「静水位」の他に「動水位」も継続して監視しています。

 「動水位」とは、地下水の取水を行っている時の地表面から水面までの距離を表わします。一般的には、「動水位」から「静水位」を減じた場合の水位差が大きいほど、揚水能力が低下していることを表わします。

  

深井戸別動水位と静水位の水位差の推移 (中央)

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数値は各年度の平均値

深井戸別動水位と静水位の水位差の推移(塚越)

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数値は各年度の平均値

  平成20年度から平成30年度までの推移を見ると、増減があるものの、1号取水井及び5号取水井の水位差が、常に10m以上を示しており、他の取水井に比べて地下水の揚水能力が低下傾向となっていることを表わしています。1号取水井は昭和32年に、5号取水井は昭和38年に設置した深井戸で、近年、内部調査及び揚水試験を実施しましたが、老朽化が進んでいることから、将来的に修繕や清掃を選択せずに、堀り替えの方向で検討することを考えています。その他の深井戸では、揚水能力の低下の兆候は見られません。

令和元年度深井戸別動水位と静水位の水位差(中央)

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数値は各月の平均値

令和元年度深井戸別動水位と静水位の水位差(塚越)

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数値は各月の平均値

  令和元年度の動水位と静水位の推移差の状況は「令和元年度深井戸別動水位と静水位の水位差」のとおりです。

 

 

  蕨市では、今後も、市民にとって貴重な自己水源である地下水の保護と有効活用を両立するために、日常監視を継続するとともに、結果について公表してまいります。

 

このページへのお問い合わせ先

水道部 維持管理課
郵便番号:335-0004
住所:蕨市中央2-10-6
電話:048-432-2217
E-mail:suidou@city.warabi.saitama.jp

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